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インターバル

第拾弐話〜第拾参話
那智滝
【壬生】
お前か・・・。
少し・・・考え事をしていた。俺の心には何もないと思っていたがここでただ鍛錬をしていても何か妙な感覚を覚える時がある。
これは俺が―――俺そのものが変わって来ている証拠なのだろうか?
肯定する 【壬生】そうか・・・。お前の目から見ても変わっているか。俺も―――、変わるのだな。
否定する 【壬生】そうだな・・・。人の本質など、そう簡単に変わるものではない。・・・・・・。
よくわからない 【壬生】
ふッ―――、そうだな。人は自分の事でさえわからないのだ。人の事など・・・わかろうはずもない。
お前は正直な奴だな。だが・・・それでいい。それで・・・な。
内藤新宿
【桔梗】
おや、あんたも来てたのかい。ここもしょっちゅう来てるせいで、随分と馴染みになっちまった。
あんたは知ってるかい?夕方、この時間、人の雑踏の中で耳をすますと―――ほら、聞こえるだろう?
聞こえる 【桔梗】
そうだろう?聞こえる・・・誰だろうね?この雑踏のずっと奥の方から笛の音が聞こえるんだ。悲しげだったり、陽気だったり―――何だかもう、他人のような気がしなくてね。
いいねえ、こういうのもさ。
聞こえない 【桔梗】
そうかい。あんたに聞こえないこれは―――、もしかすると、この世のものじゃないのかも知れないねえ。
あたしに聞こえるのは笛の音さ。悲しげだったり、陽気だったり、毎日―――人の心のように変わる、そんな笛の音なんだよ。
もう一度、耳をすましてごらんな。
よくわからない 【桔梗】
そうなのかい?聞こえるような、聞こえないような―――、そんな感じかい?
あたしには笛の音が聞こえるんだけど、これはあたしの空耳なのかも知れないねえ。
雑踏が生み出す偶然の音。あたしの心の音がこの町に響いているのかもしれないねえ。
【風祭】あ〜あ。俺はこの町にゃもう飽きたぜ。だいたい、いつも桔梗につきあわされてよ、おい、たまにはお前、俺と代われよ!!
代わる 【風祭】あ、いや、やっぱいいや。これはこれで途中で団子とか食えるしな。桔梗のヤツもそういうトコじゃケチじゃないんだぜ。・・・ま、その分仕事はきついけどな。さーてと、んじゃ、さっさと行こうぜ、桔梗。
【桔梗】ふふふ、はいはい。それじゃ、次の機会には是非あんたも手伝っとくれ。じゃ、またね。
断る 【風祭】なんだよケチくせえ!!お前はいいよなあ、いつも一人で好きな場所いってさ。そうだッ、御屋形様にいって俺とお前の役目、変えてもらおう。覚悟しとけよなッ。さーてと、んじゃ、さっさと行こうぜ、桔梗。
【桔梗】ふふふ、はいはい。それじゃ、次の機会には是非あんたも手伝っとくれ。じゃ、またね。
つきあう 【風祭】なッ、何だよッ、俺はそういうつもりでいったんじゃねェぞッ!!お前と一緒に行きたいなんて・・・、絶対、そんな意味じゃねェからなッ!!さーてと、んじゃ、さっさと行こうぜ、桔梗。
【桔梗】ふふふ、はいはい。それじゃ、次の機会には是非あんたも手伝っとくれ。じゃ、またね。
【奈涸】やあ、君か。俺は今、商いが一つ終わって店に戻る所なんだ。今日の商い―――、どうだったと見える?
繁盛 【奈涸】そうなんだ。商売人がこんな事をいうのはいけないかもしれないが、今日はやたら取引がうまくいってな。ときに、君は今、暇なのか?良かったら、店に寄っていくといい。懐が暖かいうちに、一杯つけようと思ってるんでね。
ぼちぼち 【奈涸】まあ、そんな所だ。商売というものは波のない、ぼちぼちが一番ともいえるが・・・明日はもう少し―――、期待したいところだな。
からっきし 【奈涸】そうなんだ。最近、どうも不景気でな。今日はもう、あきらめて帰るしかなさそうだ。君も戻るところなら、村まで一緒に帰るとしよう。ひょっとしたら君の幸運を分けてもらえるかもしれないしな。
広場
【雹】
おお、そなたか。―――わらわかえ?散歩を、しておるのじゃ。
・・・いつのまにか村の皆もガンリュウに慣れてくれた。事もあろうに子供などはガンリュウに登ろうとまでするのじゃ。
困ったものじゃとは思わんか?
肯定する 【雹】
ほほほ、そなたもそう思うかえ?じゃが、これが不思議と嫌な気持ちはしないのじゃ。
子供たちが無邪気にガンリュウと戯れておる姿を見ると、わらわの胸にも何やら心地の良いものがこみ上げてくる。
これがきっと、心というものなのじゃろうな・・・。
否定する 【雹】
そなたはわらわの事も、ガンリュウの事も理解してくれておるのじゃな。
そうじゃ。わらわが困っておるのはガンリュウに登る子供たちが―――、落ちて怪我でもしたら大変だからじゃ。
子供たちが無邪気にガンリュウと戯れておる姿を見ると、わらわの胸にも何やら心地の良いものがこみ上げてくる。
これがきっと、心というものなのじゃろうな・・・。
子供を叱る 【雹】
ほほほほほ、そういきり立つでない。わらわが困っておるのはそういう事ではないのじゃ。
ガンリュウに登るのはよいが、落ちて怪我でもしたら大変じゃろう。わらわは、ただそれを案じておっただけなのじゃ。
子供たちが無邪気にガンリュウと戯れておる姿を見ると、わらわの胸にも何やら心地の良いものがこみ上げてくる。
これがきっと、心というものなのじゃろうな・・・。
見張り櫓
物見櫓
【們天丸】
こんにちは〜。なあ、知っとるか?こないな低い櫓でもこの里ん中なら一番高いんやで?
でもな、わいのいた森にはこれよりず〜っと、たっかい杉の木があってな。それがわいのいっちゃん好きな場所やったんや。
ず〜っと高いんやで?あんさん、信じるか?
信じる 【們天丸】
はは!!素直なやっちゃなあ。
覚えとき。高い杉の木がある場所には天狗がおる。そこでは天狗を怒らさんようにせえへんと大変な目に遭うで。
・・・あんたには余計な心配かもしれへんけどな。
信じない 【們天丸】
まったく、ほんまにあんた、人の話はよう信じんなあ。
じゃあ、ほんまのいい事を教えたるさかいに、よくきき。高い杉の木は天狗のお気に入りや。だからそこで悪さしちゃあかん。杉の木に串刺しにされてもわいはしらんで?
見てみたい 【們天丸】
ははは!!ほんまに?嬉しい事いうてくれるやないの。その杉はな、わいの自慢なんや。
せやな、機会があったらいっぺん登らせたるわ。もちろん、特等席まではもんちゃんの案内つきやで〜。楽しみにしとき。
夜氏之杜
【比良坂】こんにちは。あの・・・、あなたは、知ってますか?夕方、ここに立つと歌が聞こえる事・・・。ほら、聞こえるでしょう?
聞こえる 【比良坂】
聞こえますよね。里の方々の―――、生活の歌が。
楽しい声、仕事の声、子供の泣き声。それがみんな歌となって聞こえてきます。
それを聞く事ができるのは、今まで私だけだと思っていました。あなたにも聞こえるなんて、とてもうれしいです。
聞こえない 【比良坂】
聞こえませんか?里の人の声―――。
あなたなら聞こえるかも知れない―――、そう思ったのだけど・・・。そう―――、残念です。
話し声だけ 【比良坂】
それです。話し声が歌になってここに届く・・・。
人は皆、心に旋律を持っています。だから、しゃべれば心の波が言葉に宿る―――。
あなたにも経験がありませんか?同じ言葉でも楽しい時、悲しい時―――その時々で音色が違う事があると感じた事が・・・。
双羅山
【泰山】おう、元気があ?今日はなあ、みんなのだめに草、どっでるだあ。うんめえだよ。ごいづ。ほれ、おめえも食べでみっどいい。
食べる 【泰山】
どうだあ?うんめえが?桔梗が《さんさい》っでいっでだやづだあ。
洗って、そのまま食うだけでもうんめえど。えいようもあるじな。まだあるぞ?それ食え、やれ食え。
遠慮する 【泰山】何だあ?うんめえのになあ。おめえ、もっと、草くわねばいがんぞお。えいようが偏っぢまうがんなあ。
みんなと一緒に 【泰山】ん、ぞおだなあ。おでもそのだめにどっでんだ。じゃあみんなど一緒に食べてくれ。この草なあ。
【火邑】
よう、お前か。
腕の火砲が使いすぎで詰まっちまってよ。掃除をしなくちゃいけねェんだが―――、これがなかなか巧くいかねェんだよ。
よ、もし暇だったら手伝ってくんねェか?
手伝う 【火邑】
悪ィな。お前がイイ奴で助かったぜ。
俺はこの通り短気でよ。あんまりてきぱきしてくれねェと、すぐに怒鳴り散らしちまう。おかげでなかなか手伝ってくれっていい出しにくくなっちまって。
とにかく礼をいわせてくれ。ありがとよ―――。
ま、まあその・・・、俺も何とか我慢すっからよ。とにかく手早く頼むぜッ。な?
断る 【火邑】
べ、別にそんな難しい事じゃねェんだぜ?ただちょいと、俺が短気で―――、てきぱきしてくれねェと、すぐに怒鳴り散らしちまうってぐらいでよ。
・・・・・・。ちッ、やっぱりそれが問題かよ。しょーがねェ。手前の事は手前ですっか。
分解掃除する 【火邑】
何ィ、分解だとォ!?すげェじゃねェかッ。まさかお前にそんな特技があったとはな。それじゃ俺様は、大船に乗った気で万事、任せていいって訳だな?
おっと―――、初めにいっとくが、俺様はこいつのバラし方なんて知らねェぜ?もちろん、組み立て方もな!!
んじゃ、よろしく頼むぜッ。
礼拝堂
【御神槌】
これは―――。どうぞ、あがってください。
最近は、この時分になっても外から虫が飛び込んでこなくなりました。秋の虫は落ち着いたものですね。美しい調べも聞かせてくれますし。
・・・秋はすぐ過ぎてしまいます。この季節が過ぎれば、冬ですね。寒い季節は、お好きですか?
好き 【御神槌】
そうですか・・・。そうじゃないかと思っていました。貴方が寒さに凍えている様子なんて想像できませんでしたから。
星も、位置を変えています。今年の冬は昨年とは随分と違くなると思いますよ。
私も含めて、みんな、希望を持って迎えられると思うのです。
それはね、ふふふ・・・。やはり貴方のお蔭だと、私は思っているんですよ。
嫌い 【御神槌】
おや、冬は苦手ですか?―――少し意外ですね。活力に溢れた貴方を見ていたら、冬の寒さに動きが鈍る―――なんて、思いもよりませんでした。
星も、位置を変えています。今年の冬は昨年とは随分と違くなると思いますよ。
私も含めて、みんな、希望を持って迎えられると思うのです。
それはね、ふふふ・・・。やはり貴方のお蔭だと、私は思っているんですよ。
どちらともいえない 【御神槌】
日によりけり―――、というところですか?
星も、位置を変えています。今年の冬は昨年とは随分と違くなると思いますよ。
私も含めて、みんな、希望を持って迎えられると思うのです。
それはね、ふふふ・・・。やはり貴方のお蔭だと、私は思っているんですよ。
【クリス】Hi!!今、絵を描いてるんだ。聖書の細かい所を知りたいって人たちに良いかと思って。オレも言葉不足だから・・・。でも、絵なら誰でも分かりやすいって訳だ。コレ、いい方法だと思うかい?
いい方法だと思う 【クリス】やっぱり!!きっと賛成してもらえると思ってたんだ。さっそく描くぞ〜!!
そうでもない 【クリス】そ、そうかい?でも―――、神様の話、この国の人にしたくてもうまく伝わらないんだ。他にどんな方法があるかな?
手伝う 【クリス】それは嬉しいよ!!この国の人は、どんな絵が好きなんだい?好きな色、好きな形、詳しく知りたいな。教えてくれよ。きっと、素晴らしい絵を描くからさ!!
民家
弥勒の工房
【弥勒】
君か・・・。
紅葉の美しい季節になると、次に来る冬の寒さが待ち遠しくなる。雪が―――あの灰色一色の風景が好きなのでな。
今年の初雪がいつ降るか、時期が来たら当ててみよう。面を彫っていると、天気の事が分かるようになる。君は、信じるか?
信じる 【弥勒】
そうか。随分あっさりと信じるんだな・・・。
とはいえ、なぜ俺が天気の事が分かるなどというか―――。俺なりの根拠を教えてやろうか。―――《木》だ。
面の材料の木がどの程度の水を含んでいるか。それで雨が降る、降らない―――、そういう事が推測できるのだ。
面はまた、姿を変えたとしても木そのものだ。その木の事を分からないで面を彫る事はできない。それが分かるだけの事さ。
さて、俺の今日の仕事はもう終いだが・・・、飯でも食っていくか?丁度用意をしようと思っていたんだ。
信じない 【弥勒】
そうか。当然だな。雨雪が降るくらい、下駄を持っていれば誰にでもわかる。つまらん話ですまなかったな。
さて、それじゃ俺は仕事の続きに取りかかるとしよう。じゃ、俺は行くぞ―――。
雪が降れば信じる 【弥勒】
そうだな。雪が降れば―――それはわかる。その時俺が当ててみればいいだけの話だな。つまらん話ですまんな。
さて、それじゃ俺は仕事の続きに取りかかるとしよう。じゃ、俺は行くぞ―――。
九角屋敷
【九桐】
―――でやッ。は―――、よ―――、・・・・・・ふう。今日のところは、手合わせはこの辺にしておくか。
さて、と―――。今の自分の動きで気になったところはあるか?
ある 【九桐】そうか。なら、それでいい。自分で自分の弱点を見定めるのが大切な事だからな。
ない 【九桐】ほう、たいした自信だな。まあ、お前がそう思っているなら俺からいう事は特にないよ。
よくわからない 【九桐】あはははは、正直だな、お前は。だが武道家たるもの、自分で自分の事がわからないというのは、―――少々、情けないぞ。
【九角】熱心だな、二人とも。
【九桐】若・・・。
【九角】今更お前にこんな事を訊くのは、おかしな話だが・・・。お前はやはり、鍛錬が好きなのか?
好き 【九角】ははは、さすがだな。お前も九桐と同じ、根っからの武人というわけだ。
嫌い 【九角】そうか。まあ、これはお前の問題だからな。
どちらともいえない 【九角】誤魔化す必要はない。日によることもあるだろう。
【九角】
お前ほどの使い手ともなれば、いつ、どこで、誰に手合わせを挑まれても不思議ではないだろう?もちろん、この屋敷でもだ。
さて、次は―――、俺の相手もしてもらおうか。